被写体を手前から奥まできちんとピントを合わせて写真を撮りたいときは「A(絞り優先)」が便利です。
「A(絞り優先)」モードは自分で絞り値(F値)を決めることができ、それに合わせてカメラがシャッタースピードを自動で決めてくれます。
絞りとはレンズ内にある絞り羽根のことです。絞り羽根中央の穴の大きさを、大きくしたり小さくしたりすることで、入ってくる光の量を調節することができます。絞りを絞ればピントの奥行きが広がり、全体がシャープになります。値はF値で表示され、レンズやズームの状態で異なりますが「DT 18-55mm」というレンズの場合は 絞りを開けた「最大絞り」がF3.5-5.6で、逆に絞りを絞った「最小絞り」がF22-36という値になります。これを見て分かるように数字の大きい値の方が絞りを絞ることになります。
ここでは絞りを絞って被写体全体にピントが合ったシャープな写真を撮ってみましょう。
※被写体に文字や図形があるとピントを確認しやすい
ギター、テーブルなどに広げた本やノート
モードダイヤルを回転し「A(絞り優先)」に合わせます。
液晶モニター画面も連動しています。また機能の説明もあるので確認すると良いでしょう。
コントロールダイヤルを回すと、F値が変化します。
液晶モニター下部に表示されているF値を、コントロールダイヤルを回転して最大値か最大に近い数値にしてみましょう。
「ソフトキーA」を押すとメニューが現れます。その中から、コントロールホイールを回転したり上下左右を押したりして画面上にある「撮影モード」を選び、 コントロールホイール中央の「ソフトキーC」を押して決定します。
コントロールホイールを回転して「A(絞り優先)」に合わせます。
液晶モニター画面も連動しています。また、機能の説明もあるので確認すると良いでしょう。
液晶モニター画面も連動しています。また、機能の説明もあるので確認すると良いでしょう。
液晶モニター下部に表示されているF値を、コントロールホイールを回転して最大値か最大に近い数値にしてみましょう。
※ Aマウントはα57、EマウントはNEX-F3の例。機種によって操作方法が異なります。詳しくは、ご使用の機種の取り扱い説明書をご覧ください
※作例写真の撮影条件
寝かしたギターから1mほど離れてギターのネック(音階を調整する部分)を撮影します。
ソファに置いたギターを撮ってみましょう。このときネックの中央付近にピントを合わせ、絞りを絞った最小絞り(ここではF22)と、絞りを開けた最大絞り(ここではF2.8)のピントの合う範囲を撮影して確かめてみましょう。
◇ 全体がシャープ ◇
◇ ぼけている ◇
絞り値をF22にした撮影がシャープになりました。
望遠レンズや広角レンズ、また被写体までの距離でもピントの合う範囲が異なります。いろいろ試して、自分のレンズの特長を知るのも良いでしょう。