「DRO(Dレンジオプティマイザー)」は明暗差が大きい条件での撮影で暗部がつぶれず、そして明るいところも白飛びしないようにコントロールしてくれる機能です。逆光でスナップ写真を撮ろうとしても顔が暗くなってしまったり、日差しの強い日は影の部分が黒くつぶれてしまったり、明るいところは白飛びしたりします。このような悪条件ではこの「DRO」で撮るときれいに撮れます。「DRO」はオートのほか5段階の効果の強さを調整できます。連写や動く被写体でも撮れます。
それに対し「オートHDR(ハイダイナミックレンジ)」は1回の撮影で露出の異なる3枚の写真を撮影します。3枚の画像を合成して階調豊かな一枚の画像を作ります。その合成された画像と適正露出画像との2枚が記録されます。3回連写するので被写体は動かない物が向いています。また撮影後の合成時間が少々あるので連続的に素早く撮るのは不向きです。「オートHDR」はオートのほか、6段階の効果の強さを調整できます。
DROとオートHDRの効果を設定を変更しながら試してみましょう。
窓辺に置けるオブジェ、ぬいぐるみ、花瓶、観葉植物、自立するハードカバーの本など
「Fnボタン」を押すと機能設定画面が現れるので、コントロールボタンで上下左右を押して「DRO/オートHDR」を選びコントロールボタン中央を押し決定します。
「OFF」「DRO」「オートHDR」をコントロールボタン上下で選び、レベルをコントロールボタンの左右で選択します。
「ソフトキーA」を押すとメニューが現れます。その中から、コントロールホイールを回転したり上下左右を押したりすることで「明るさ・色あい」を選択します。 コントロールホイール中央の「ソフトキーC」を押して決定します。
「明るさ・色あい」メニューの中から「DRO/オートHDR」を選び「ソフトキーC」を押して決定します。
コントロールホイールを回転して、 「OFF」「DRO」「オートHDR」を選択します。
「ソフトキーB」を押すと「DRO」「オートHDR」のレベル選択画面に変わります。
※ Aマウントはα57、EマウントはNEX-F3の例。機種によって操作方法が異なります。詳しくは、ご使用の機種の取り扱い説明書をご覧ください
※作例写真の撮影条件
被写体から約1m離れ、被写体は画面の中央に、窓は被写体の真後ろになるように構えます。
出窓や窓の前にあるテーブルに置物(ここでは帆船の模型)を置いて撮影をしてみましょう。 DRO、オートHDRの設定を変更して、同じ位置から撮影して見比べてみます。
◇ OFF ◇
◇ DRO ◇
◇ オートHDR ◇
DROやオートHDRの効果として、暗い船が明るくなりますが、窓の明るさは大きく変わらないことが分かります。シーンによって効果が出にくい場合もあります。レベルの使い分けができるようになればベストです。
コントラストの強い場所で手軽に撮るときは、「DROオート」に設定しておくと、暗い部分が見えないという失敗は避けられます。