1.撮影地:西芳寺川 300mm SS:1/10秒 F6.3 ISO:100 WB:太陽光
サムネイルの小さな画像では普通に見えるほど楓の葉の形状がしっかり判別できるので、楓の梢としての具象性は保たれています。しかし、横ぶらしで細部はつぶれて面としての色描写です
背景の白斑は光が斜めに当たった川面のさざ波です
2.撮影地:勝持寺 73mm SS:1/5秒 F7.1 ISO:800 WB:AUTO
1の描写で広く楓を撮ったものがありました
右側の葉が密の部分は交ざっていますが、左側に見られる葉の形状や色とりどりの描写から紅葉した楓と分かると思います
白く描写された屋根瓦の波形が好ましいアクセントになり、また明暗の違う背景による効果の良し悪しも見てとれる作例だと思います
3.撮影地:勝持寺 105mm SS:1/6秒 F5.6 ISO:500 WB:太陽光(トリミングしています)
発色のはっきりした紅葉を強めのぶらし方で撮ったため葉の形状も細部もかなり曖昧になりましたが、近づいて撮ったためか、辛うじて楓の葉の形が判別できます。
ぎりぎり具象性を保つ葉がコントラストの効いた色合いを背景に滑空するような描写ですが、これ以上ぶらすと単なる手ブレ写真になるでしょう
4.撮影地:西芳寺川 300mm SS:1/13秒 F6.3 ISO:100 WB:太陽光(トリミングしました)
楓の葉の細部が全部潰れないように撮れた作例です
葉脈も形状もしっかり判別できて、ぶらしの光跡も描写しています。シャッターを押した後に「瞬間的にぶらしの溜め」をすれば、このように主役の形状の芯を残しながら色の軌跡を重ねる描写ができます。タイミングが難しくて撮れるのは稀です
5.撮影地:西芳寺川 300mm SS:1/10秒 F6.3 ISO:100 WB:太陽光(トリミングしてました)
ぶらし方が4より強くなった場合、溜めた部分とぶらした結果の軌跡の描写に差がなくなるか逆転してしまい、このように葉脈が見えていても全体としての色の集合体の描写になって具象性が弱まります。また、グラデーションの面になることで背景との違いが弱まり抽象的表現に近づきます
6.撮影地:常寂光寺 35mm SS:1/5秒 F9.0 ISO:100 WB:太陽光
5の描写で楓を広く撮っていたものがありました
竹の垂直線で具象性を残していますが、梢が面としての描写になり楓は主役の座を降りて全体の風景に溶け込んでいます
その風景描写も手ブレと思われてしまいそうなほど個々の形状が失せているので、見るべきポイント、更に配置や色彩バランスが悪ければ鑑賞に耐えないです
7.撮影地:常寂光寺 105mm SS:1/5秒 F9.0 ISO:100 WB:太陽光
6より更に強くぶらしたものが撮れていました
部分的に竹と分かる描写がありますが、紅葉も背景も形状を失い色のグラデーションと化して抽象的な描写になりました。縦ぶらしで意図的に作った竹の垂直線がなければ、眼を引くものが何もない単なるぶれた写真です
8.撮影地:西芳寺川 300mm SS:1/13秒 F6.3 ISO:100 WB:太陽光(トリミングしました)
7の撮り方の状態で紅葉をアップにしたものが撮れていました
楓の葉の形状が消失して色と光が抽象的化したグラデーションとなり、背景と一体化してデザイン的な描写になりました
bravo!数
bravo! さらに
bravo! bravo! 済