製品情報 > My Sony >星空フォトコンテスト2025 結果発表

本文へ

星空フォト&ムービーコンテスト2025 結果発表 結果発表[ソニーマーケティング主催] 応募期間 2025年8月1日(金)~2025年9月30日(火)
応募

審査講評

天体写真家/イラストレーター 沼澤 茂美

今年ひじょうにたくさんの作品のご応募ありがとうございました。作品の内容は、年を追うごとに多様化、そして、個性あふれる独自の視点への模索が強く感じられます。ムービー部門が新設されたことも、表現領域の拡張という点で大いに歓迎されることだと思っています。
写真応募に関していえば、星空風景写真の定番と言える超広角レンズだけでなく、標準~望遠に至るさまざまな画角を使った表現が増え、新たな視点からの斬新な作品が目にとまりました。また、せっかくのシーンを捉えながら、色調やコントラストといった、基本的な画像処理技術の差から、入選に至らなかった作品も少なくなく、もう一歩の詰めを期待する次第です。
ムービー表現は、編集作業が肝となり、完成へのプロセスは画像に比べて複雑です。そのような工程を経て、しっかり作り込んだ作品は、やはり引き込まれるものがあります。

株式会社アストロアーツ
「星ナビ」編集長

川口 雅也

昨年は応募期間内に紫禁山・アトラス彗星が明るくなりましたが、今年は9月8日に皆既月食が起こりました。星空は毎年毎月毎日、規則正しく回転しているように見えても、こういった天文現象や月の巡り、朝夕の薄明、雲や霞などによってまったく違った表情を見せてくれます。星空を見上げ、写真を撮るということは、そういった一瞬の光景を画素に固定するという行為です。全ての応募作品には、撮影者が出会ったそれぞれの星空が記録されていて、その作品を通して撮影者の見た星空が伝わってきます。応募作品を見ながら、改めて写真の持つそういった力を感じることができました。

フォト部門

大賞 ソニーポイント50,000 円分

審査員講評(沼澤茂美氏)
多くの富士山と星空の共演写真の応募がありますが、入選作品はとてもまれです。それは、あまりにも名勝「富士」の存在感に頼り切った作品が多いからだと言えます。特に富士山と天の川を配した広角写真は定番であり、作者の個性が見えてこない作品が多いのです。本作品は、それらの作品とは一線を画す傑出した作品性を醸し出しています。富士山の片側の斜面を流れ落ちるような曇を山旗雲と呼ぶそうですが、それが月光を浴びて生き物のように躍動している様と、月と金星の共演、おそらく中望遠画角のファインダー越しに捉えて身震いするほどの感動を味わったのではないでしょうか。

特別賞 ソニーポイント30,000 円分

審査員講評(沼澤茂美氏)
マゼンタがかった星空と天の川が最も幅広く輝くいて座方向の天の川、それを背景にくっきりと存在感を示す樹木、そして星を写す水鏡。この場所が何処なのかは、私が目にするデータからは分かりませんでしたが、おそらくは北緯30度前後の地域であるようです。この印象的な光景は、とても素晴らしい出会いだったに違いありません。私としては、樹木と天の川が完全に重なっていないところ、樹木のシンメトリーな配置と、天の川の傾きが微妙にずれているところが、作品性をより高めていると感じました。

αユーザー賞 ソニーポイント30,000 円分 ※「α」で撮影された作品が審査対象。
「α」システムの性能や特徴が最大限活かされており、「これぞα」という1枚に与えられる賞です。

審査員講評(沼澤茂美氏)
冬の星空、淡いながらも銀の砂を撒いたような冬の天の川と、オリオン座、大犬、子犬の輝星がまさに「星降る夜」の様相で眼前に広がります。人物のシルエットが、星空の素晴らしさを客観的に、そしてリアルに現しており、主題をひじょうに明確にしています。α+大口径24mmレンズ+ソフトフィルターの威力は、やはり星々の存在感を示すには欠かせないということを改めて感じさせてくれました。素晴らしい星空に出会った感動が伝わってきます。

AstroArts「星ナビ」特別賞 ソニーポイント15,000 円分

ステラナビゲータ12 「ステラナビゲータ12」は、ウィンドウズPC用の天文シミュレーションソフトです。

審査員選評(株式会社アストロアーツ編集・発行 天文雑誌「星ナビ」編集長・川口雅也)
東の空から昇ったばかりのいて座からわし座にかけての天の川が、鏡のようになった水面に映って、上下左右360度星空に包まれたような幸せな光景です。「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる場所は各地にありますが、風のない静かな夜、遠浅の砂浜に薄く潮が溜まるという条件が揃わないと星を映す水鏡は現れません。星空を見上げているのは同行の友人でしょうか? 超広角レンズのパースを活かした視線の広がりと、遮るもののない空間描写によって、こちらもいっしょに写真の中に入って星空を見上げているような気になってきます。

ムービー部門

ムービー部門賞 ソニーポイント50,000 円分

審査員講評(沼澤茂美氏)
都会のさまざまな景色から見る星空を、タイムラプスを駆使しながらきらびやかに表現してくれた力作です。都会の星空は星の輝きが弱々しく、人工の輝きに隠されて目立ちません。そんな逆境の中で、星を主題に表現できるのが星の軌跡だと言えるでしょう。夜景の光を一定に保ちながら、星の軌跡が伸びていく様は、比較明合成の妙であり、星空に躍動感を与えます。曇や地上景色の微妙な変化と相まって、人の営みが作る光の海を、まるで意志を持って見守る星々の様が素晴らしい。タイトル、テロップ、BGMはいずれも上品でさりげなく、映像に集中できる編集は好感が持てます。

AstroArtsについて

株式会社アストロアーツは、「ステラナビゲータ」や「ステライメージ」などの天文関連ソフト、「星ナビ」の発行など、幅広い天文関連ソフト・コンテンツを手掛けることで、天文ファンから天文学者までを支える会社です。

詳しくはこちら

おすすめコンテンツ

ページトップへ