エントリー部門ですよね?それにしてはすごい。カメラがよくなったということもあるんだろうけど、昭和40年代の初心者には撮れないですよ。ネイチャー番組で見るようなシーンが自分で撮れちゃうんだから。満喫していただきたいですね。これはいいシーンです。逆光気味で撮ったのもすごくいいですね。羽根のエッジのハイエストライトを上手に入れています。素晴らしいですね。(小澤忠恭)
すごく工夫され、ユーモアにあふれている作品ですね。一見すると、長く伸びた脚の影に誘われますが、細かく眺めることによってどんどん物語があふれてくる。石畳に銀杏(いちょう)の葉も敷き詰められていて、おそらく男性が見つめているだろう先に赤い靴をはいた女の子の足が見える。あえて全部入れないことで、鑑賞する側が想像して楽しめる作品になっています。気づきにくいですけれど、自分の影というのはよく観察すると魅力的なことがよくあります。眼差しの新鮮さ、正直さが感じられる作品です。(福田健太郎)
審査員講評
モノクロにしたことによってコントラストが生きて、絶妙だと思います。これを初心者が撮るのはとても難しいと思います。(構図を)横に切ったのは、なかなか面白いなと思いました。この手がお父さんだとすると、撮っているのはお母さんでしょうか。生き生きとした顔ですね。お父さんの手の存在感もいいですね。子どもだけで写っているよりも、お父さんの手があることによって、子どもらしさがすごく出てきていると思います。男の子、という主題にも合ってますね(山本まりこ)