初めての場所なので、明るいうちに40分かけて山を登り、下見をしておきます。 構図の下調べ以上に、暗闇での往復に備えて道の目印や脇道や危険箇所の確認も重要です。 夕暮れが近いので人の気配は全くありません。
やっと到着。 幅広く見渡せる星景写真向きの場所です♪ 遮るものの少ない山頂なので吹き抜ける風が強めです。 深夜にまたここまで来なければならないのか、、、 でもその時には感動の星空に会えるはず。
天の川の位置関係と時間帯を確認。 今日は22時以降がベストになりそうです。 暗くなってきたので一旦車まで引き返します。 疲れないようにゆっくり下っていたら途中で真っ暗になりました。 車でくつろぎ、夕食を食べていると霧が出てきました。
仮眠しながら霧が晴れるのを待っていると23時近くなってダイヤモンドをぶちまけたような満天の星空が出現! 忘れ物がないことをしっかり確認して再び山頂を目指します。 真っ暗で荷物も重く、何度も休みながらで時間がかかりました。 到着する頃から再び霧が出てきました。 霧の中では自分の手も殆ど見えない漆黒の闇です。 ヘッドランプを点けると今度は視界が真っ白です。
肉眼では真っ暗闇でもカメラは霧越しにこれだけ捉えています。 ザワザワと風が休むことなく吹き、いろんな音に聞こえます。 不気味だと思えばいくらでも思えるので「暗い以外は昼間と同じ」と自分に言い聞かせ平常心をキープ。 頭の中で昼間見た状況を重ね合わせてイメージします。 日付が変わり夜露で何もかも濡れ始めます。 前回寒い思いをした経験から、今回は防寒対策を充実させたので寒さはほとんど感じません。
たまーに、チラリと星が見えるとホッとします。 急いでシャッターを切ってもすぐに霧が覆い隠してしまいます。 霧を通してカメラはここまで捉えました。 レンズが濡れたみたいに写っていますが、ヒーターが効いていて大丈夫。 霧のソフトフィルター効果で「冬のダイヤモンド」(シリウス、リゲル、アルデバラン、カペラ、ポルックス、プロキオン、を結んでできる6角形)が幻想的に浮かび上がりました。
数時間の間に2~3度、オリオン座が確認できる程度に、一瞬の霧の切れ間がありましたが、偶然この構図でムードのあるダイヤモンドが撮れたのは幸運でした。 結局今回の撮影では試してみたかったことの多くができずじまいでしたが、はじめての場所でこういう状況を経験することも必要で、自分がその状況からいろいろ学べたことに感謝・満足しています。
霧の晴れ具合では、撮り始めた頃のこのワンチャンスがベストショットになりました。 快晴ならば画像の上から下までダイヤモンドを散りばめた満天の星空になるはずです。 突然のチャンス到来を信じて粘りましたが、ますます霧が濃くなり午前3時を過ぎた時点で撤収を決断。 真っ暗闇の中、下見の記憶のおかげで不安になることもなく戻れました。
夜明けの明るさで仮眠から目覚めると快晴!惜しかったです。 でも初めての山奥で一人霧の中で過ごした数時間は今後に役立つ貴重な経験でした。 星撮りは暗闇の過ごし方に慣れることが大切ですからね。(^^)
暗闇に慣れた目には朝の日差しが強烈です。 でも秋の彩りが鮮やかに浮かび上がり、素晴らしい眺めです。 この後たまたま滝のある場所を見つけて撮影できたので、いろんな意味で収穫のある撮影となりました。
bravo!数
bravo! さらに
bravo! bravo! 済