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懐かしの鉄道写真コンテスト 結果発表

懐かしの鉄道写真コンテスト 結果発表

懐かしの鉄道写真コンテストへたいへん多くのご応募いただき、ありがとうございました。
厳正な審査の結果入賞作品が決定いたしました。審査結果をここに発表いたします。
募集ページ・コンテスト概要はこちら

JUDGE REVIEW

鉄道写真家:助川 康史(Yasufumi Sukegawa)

鉄道写真家

助川 康史

Yasufumi Sukegawa

今回入賞した作品、また漏れてしまった作品も含め、どの応募作からも「鉄道愛」をひしひしと感じました。その鉄道に対し、どのようにアプローチしているかが、作品によって異なります。
入賞した各作品は、どれも狙いが明確です。写真というものは、作者の意図するものがしっかりと表現されていなければなりません。空気感や時間、あるいは作者が持つ「思い」を入れる人もいます。うまくメリハリをつけ、その狙いがしっかりと画面の中に構成されている作品が、上位に入賞しています。
鉄道ファンの中には、列車も風景も大きく、というように、欲張ってしまう人がいます。しかし、主役がどれかを明確にし、題名一つ取っても、しっかり自分の中でかみ砕いて表現できている物がよかったかなと思います。
このコンテストではどのような作品が入賞しているのか、という傾向を感じていただいて、また違った見方の作品が応募されるといいですね。

鉄道写真家:山下 大祐(Daisuke Yamashita)

鉄道写真家

山下 大祐

Daisuke Yamashita

「懐かしの鉄道写真」がテーマということで、古い写真が多く応募されていました。「よく撮影していたなあ」というシーンの写真や、「こんな所を撮っていたら今の時代はとても貴重だ」という写真です。
今撮れる写真も、いつかはそのような見方ができるようになります。そういう意味では、審査する側としても楽しめるコンテストでした。
一方で、古い写真ではなく、現代の写真を撮って懐かしさを表現する作品もあり、両者の対比という2局的な見方もできるコンテストでした。
全体的な作品の印象としては、鉄道要素を大きく主張している作品は比較的少なかったと思います。車両を美しくかっこよく、という作品よりも、情景や人、風景を含めた写真が数多く応募されていました。

大 賞

ソニーポイント50,000円分

プラスマーク

ADOBE PHOTOSHOP
フォトグラファー向け
フォトプラン使用権1年分

「門司港 親子 二人旅」bcf0281さん

「門司港 親子 二人旅」

応募者名:bcf0281さん

審査員講評 (助川 康史氏)

この作品で一番いいなと思ったのは、空間の表現です。このような写真では低く構えて撮りたくなりますが、そうすると子どもの首から上が白い部分に掛かって浮いてしまいます。
撮影者の方は、構えて撮ったのではなく、とっさに風景を切り取ったのでしょう。
門司港駅は昔からよく撮影される場所です。その有名どころで作品性を際立たせるには、「出会い」しかありません。この作品は、親子との出会いを的確に捉えています。写真とは、その瞬間を捉える一期一会の世界です。まさにそれを活かして撮られた作品です。

審査員講評 (山下 大祐氏)

門司港駅のホームで撮影したというこの作品。ノスタルジックで、懐かしさを演出としても醸し出している駅ですが、その舞台を利用して、時代は現代ながらそれを前に出さず、うまく処理している点がポイントとしては高かったと思います。
シンメトリーで整った構図、狙いをつけてカメラを構えていたところに出会いがあったのかはわかりませんが、登場人物も親子という的確な被写体が画面に入ったと思います。
電車は今の時代を象徴するようなオシャレな車両ですが、その見せ方や舞台のセレクトが上手です。また、時代によって服装は替わりますが、親子の姿はいつの時代も懐かしさを感じさせます。その光景が、他の作品からは一つ抜けた描写となって現れています。

ユース賞

ソニーポイント30,000円分

プラスマーク

ADOBE PHOTOSHOP
フォトグラファー向け
フォトプラン使用権1年分

「黄昏」新田 龍一さん

「黄昏」

応募者名:新田 龍一さん

審査員講評 (助川 康史氏)

咄嗟のシーンを捉えた作品ですが、構図がすばらしく、写真の構成を理解している人の作品だと思います。
線路を見ると画面の真ん中に配置したくなりますが、それをあえて右端に置いて、さらに左端にはシルエットとなった林を入れているのが、とてもいいアングルです。
最近撮影した作品かもしれませんが、どの世代から見ても懐かしさを覚えます。ユースという印象を超えた感覚を持っている撮影者だと思います。

審査員講評 (山下 大祐氏)

ユース賞の対象ということで、ベテランの写真家と比べれば経験は浅いはずです。しかしながら、2階調にまとめるという表現や、黒の中にレールを2本引けば鉄道写真として成立するという表現ができるのは、年齢を感じさせないベテランの貫禄が現れています。
この写真を撮る際には、黄昏時の空が綺麗なことに目をつけたのでしょうか。そのような瞬間にレンズを向ける重要性を再認識させられる作品です。

鉄道コム賞

ソニーポイント30,000円分

プラスマーク

鉄道コム有料会員権1年分

「昔も今も」大城 年正さん

「昔も今も」

応募者名:大城 年正さん

審査員講評(助川 康史氏)

489系が「ホームライナー」仕業を終えて、いよいよ「能登」として遠き彼の地へ向かう準備をしているところですね。現在のほとんどの列車はヘッドマークや種別表示を簡単に変更できますが、一昔前は人手を使って変えていました。このアナログ的な作業こそ、昭和から続いてきた鉄道の人間味を感じるワンシーンであり、鉄道の温かさでした。そのシーンを、奇をてらうことなく素直にカメラを向けて捉えたことが、レイルファンの心を強く打ったのでしょう。
何気ない風景がいつかかけがえのない宝物になる。そのことをこの作品は教えてくれます。

ソニー賞

ソニーポイント 30,000円分

「銀河鉄道の夜」ちゅう太郎21さん

「銀河鉄道の夜」

応募者名:ちゅう太郎21さん

審査員講評(山下 大祐氏)

満点の星空と列車という組み合わせは、狙って撮る人も多いでしょう。その中でも、星の存在感を列車と共に見せていて、星空と鉄道の写真の中では、相当綺麗な作品を見たと思います。
列車と星空を共存させ、列車の窓明かりを鉄道の描写として残せている技術性の高さ。他に光源が無い場所を選び、星と列車を目立たせた場所のセレクト。共に、作者の意図の現れでしょう。
「α7R Ⅱ」で撮影したということですが、このカメラの高解像だけでなく階調性や高感度特性の良さといった点を味方につけ、光を放っていない列車の外板デザインもデータとして残せている点は、機材の選択としても、とても良かったと思います。

特別賞(協賛:ニッポン写真遺産)

ニッポン写真遺産利用 30,000円分

「上野駅前、雨の夕暮れ。」石井 正孝さん

「上野駅前、雨の夕暮れ。」

応募者名:石井 正孝さん

審査員講評(助川 康史氏)

写真の重要性がとても表れている作品だと思います。この写真は、昔の上野駅の一つの風景ですが、後世に残す記録、真実を写す、という写真の意義の一つが凝縮されていると思います。
今でも大きな変化はない上野駅の構造に混じる懐かしさは、どの世代が見ても抱くものでしょう。そのような気持ちにさせるのが写真の良さであり、この作品の力強さでもあります。

審査員講評(山下 大祐氏)

都電が走っていた頃の街の様子が1枚に凝縮されていて、この1枚から色々と細かいところまで探してみたくなるような、楽しい写真です。
構図も良い作品です。この写真では、列車をメインとして真ん中に配置されています。しかし、その周囲を車や高架線が囲んでいて華を添えています。決して「日の丸構図」が悪くないと思わせる点は、匠の技だという印象を受けます。

入 選

散歩の思い出
「散歩の思い出」
大井雄太さん
早朝のSL
「早朝のSL」
SHIOKAWAさん
港祭りの夏
「港祭りの夏」
Toshiさん
湘南ライナー運転士交代
「湘南ライナー運転士交代」
マルテツさん
襷リレー
「襷リレー」
保坂 大樹さん
出発準備
「出発準備」
kamizo-さん
たそがれレールバス
「たそがれレールバス」
MATSUさん
出札開始
「出札開始」
き☆くさん
夏の遠山森林鉄道北又沢線跡 神の石の橋
「夏の遠山森林鉄道北又沢線跡 神の石の橋」
ゆたさんさん
開かれた窓 (1963年頃、中学の同級生と化石掘りに。開け閉め自由の窓でした)
「開かれた窓 (1963年頃、中学の同級生と化石掘りに。開け閉め自由の窓でした)」
旅人さん
雪の日の邂逅
「雪の日の邂逅」
Mamuchanさん
秘密基地からの眺め
「秘密基地からの眺め」
おかもと てつこさん
哀愁
「哀愁」
キュウロクさん
子供も力を合わせ方向転換。昭和37年8月。歌登村村営軌道
「子供も力を合わせ方向転換。昭和37年8月。歌登村村営軌道」
SLおじさんさん
MILKY WAY
「MILKY WAY」
sekundesさん

入賞・入選した写真は、朝日新聞社 と共同で開催する「鉄道コム×ニッポン写真遺産 懐かしの鉄道写真展」にて
展示いたします。

「 鉄道コム×ニッポン写真遺産 懐かしの鉄道写真展」スケジュール

東京会場

2019年9月14日(土)10:00 ~ 2019年9月27日(金)15:00まで

朝日新聞東京本社 本館2階コンコースギャラリー
(東京都中央区築地5-3-2 )

大阪会場

2019年10月4日(金)15:00 ~ 2019年10月17日(木)15:00まで

朝日新聞大阪本社 中之島フェスティバルタワー13階スカイロビー
(大阪市北区中之島2-3-18)

講評会

2019年9月22日(日)13:00~(予定)

朝日新聞東京本社 本館2階 読者ホール(東京都中央区築地5-3-2 )
講評会は申込制となっております。詳細はこちらをご覧ください。

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