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星空フォトコンテスト2023 結果発表

星空フォトコンテスト2023 結果発表

星空フォトコンテスト2023へたいへん多くのご応募いただき、ありがとうございました。
厳正な審査の結果入賞作品が決定いたしました。審査結果をここに発表いたします。
募集ページ・コンテスト概要はこちら

JUDGE REVIEW

天体写真家:沼澤 茂美(Shigemi Numazawa)

天体写真家

沼澤 茂美

Shigemi Numazawa

4年ぶりに星空写真コンテストが開催できたこと、そして非常に多くのご応募があったことに感謝いたします。

この長い期間、カメラもレンズも大きな進化を遂げたと感じます。また、行動制限やさまざまな環境の変化、不自由な条件が、逆にさまざまな試行錯誤を誘発し、作品の多様性をより広げたのではないかという期待を持って本写真コンテストに臨んだのも事実です。

実際、今回の応募作品の特徴として、さまざまなシチュエーションを受け入れた作品が増えたことが挙げられます。郊外の美しい星空ではない、たとえば市街光に照らされた空、月夜、人工光にあふれた場所、薄明や薄暮の中での星空、それに雲や電線などの人工物など、これらを積極的に取り入れ他作品は、身近な星空の中に思いや感動を見いだしたことが伝わってきます。

照明を積極的に利用した作品も急増しました。これは海外の作品などの影響が大きいと推察します。その中でも、「星空に照明を向けない」「演出だけにとらわれない」あくまでも美しい星空に配慮した作品は、見る人の支持を受ける良作品を生み出していると思います。

星空と地上風景を個別に撮影して合成する作品や、短時間に多数の画像を撮影してそれを合成して仕上げるような手法も一般化しており、応募作品のかなりの数がそのようにして作成されたものでした。今日ではそれらの作品は容認される傾向にあり、本コンテストでもそれらを含んだ審査となっていますが、あくまでも撮影者が体験した星空、実際に目にして感動した光景が伝わってくるかどうかは重要な価値判断となります。

入賞された方、入賞されなかったか方、そして応募されなかった星空写真ファンも含めた皆さんが、是非とも、身近な星空風景の中に素晴らしい感動を見いだされることを願っています。

大 賞

ソニーポイント 50,000円分

「月の出と天の川のコラボレーション」takuさん

「月の出と天の川のコラボレーション」

応募者名:takuさん

審査員講評

南東の空に昇った夏の天の川を追って輝く月の共演です。刻々と変化する星空風景は、時に想像もしなかった素晴らしい光景を作りだしてくれるものだとあらためて感動させられました。足もとの近景から水面、月、天の川に至るすべての要素がうまく協調して一つの主題を作り上げている様は、見事という他ありません。おそらく、身近な世界にはまだまだ未発見の魅力的な表情が隠されているのだと言う、そんな期待感も抱かせてくれるのではないでしょうか。

特別賞

ソニーポイント 30,000円分

「満開天の川」Hirokeyさん

「満開天の川」

応募者名:Hirokeyさん

審査員講評

満開の桜と昇る夏の天の川との共演を独特の構図でまとめ上げた作品です。ライトアップされた桜は、時にはあまりに明るすぎて、星空を主題とした作品には不向きな場合があります。本作品は明るく照らされた桜を周囲に配置することで、遠近感を創造し、かつ、背景の天の川にも視点を誘導して見事な星空風景を構築できたと思います。天の川の光を協調したり星の周りの赤いにじみを減衰させる方法など、微調整の処理法はまだあると思いますので試してみてはいかがでしょう。

αユーザー賞

ソニーポイント 30,000円分

「星降る場所」ほわさん

「星降る場所」

応募者名:ほわさん

審査員講評

秋の淡い天の川に立ちはだかる巨大な黒いシルエット。ともすれば、多くの作品の中に埋もれてしまうような構図でありながら、本作品が醸し出す魅力は特別なものがあります。青を基調にした星空、四角で構成された建物や窓、白く幅の広い窓枠、室内の照明かと思ったら、窓に映っているのは星空のようです。微妙な建物の傾きと右上に輝くアンドロメダ大銀河とのバランスも絶妙です。GMレンズが魅せる均一でシャープな星空の描写も見逃せません。

胎内星まつり特別賞

ソニーポイント 30,000円分

「星空演奏会」takuさん

「星空演奏会」

応募者名:takuさん

審査員講評

星空と地上の景色のどちらもナチュラルなトーンで統一された本作品では、中央に配されたトランペットを空に向ける少女のシルエットが強く印象づけられます。実際に演奏をしているのか、演出なのかは別にして、星空と音楽の結びつきは、星空が私たちの心を喚起させてくれる効果をさらに何倍にも増幅してくれるような気がします。今年40周年を迎えた真夏の夜の祭典「胎内星まつり」の星空コンサートもまさに星空と音楽がもたらす効果を目指したものでした。共通の思いが伝わる本作品には、強く惹かれるものを感じました。

入 選

ソニーポイント 3,000円分

光のカーテンから見る星空
「光のカーテンから見る星空」
yuichiroさん
地面から見上げた世界
「地面から見上げた世界」
Gさん
Punk Rock Star
「Punk Rock Star」
ひでげるさん
天空散歩
「天空散歩」
ゆうくんさん
星空リフレクション
「星空リフレクション」
Takaさん
カムイの鋭鋒
「カムイの鋭鋒」
山中 勇さん
闇夜の光
「闇夜の光」
ryoさん
天空に散りばめられた宝石のような星々と地上で星のように光を放つホタルの幼虫
「天空に散りばめられた宝石のような星々と地上で星のように光を放つホタルの幼虫」
天の川次郎さん
流動と静寂
「流動と静寂」
yumaaaa_photoさん
回る星と、登る光と、流れる星と
「回る星と、登る光と、流れる星と」
小林壮寛さん
星灯りに浮かぶ
「星灯りに浮かぶ」
石川了輔さん
静寂に舞う
「静寂に舞う」
伊藤正直さん

<胎内星まつりとは>
1984年からスタートした「胎内星まつり」は、天体ファンから一般参加者まで、誰もが気軽に参加できるイベントです。
国内外の多数のメーカーやメディア、販売店が参加し、製品体験やグッズの販売、飲食ブースなどを開設。所狭しと望遠鏡が並び、自由に覗くこともできます。胎内自然天文館に併設されたステージでは、様々な催し物が行われるほか、昼間の昆虫教室やロケット実験教室、天気図作成教室などの体験イベントもあります。丘陵地の緑に囲まれた会場は、晴れれば満天の星空を楽しむことができます。期間中、会場周辺にはキャンプが可能なエリアが用意されていますので、テントを張ってアウトドアライフを満喫することもできます。