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ソニーオープンフォトコン 星空フォトコンテスト2020 ✕ AstroArts 結果発表

ソニーオープンフォトコン 星空フォトコンテスト2020 ✕ AstroArts 結果発表

星空フォトコンテスト2020へたいへん多くのご応募いただき、ありがとうございました。
厳正な審査の結果入賞作品が決定いたしました。審査結果をここに発表いたします。
募集ページ・コンテスト概要はこちら

JUDGE REVIEW

天体写真家:沼澤 茂美(Shigemi Numazawa)

天体写真家

沼澤 茂美

Shigemi Numazawa

 いつもとは異なる社会状況の中で、今年の星空写真コンテストの応募は変化するのだろうかという一抹の不安を払拭するかのように、予想をはるかに上回る応募に感謝いたします。そのほとんどが今年の作品であり、非常に多種多彩な内容である事にも驚かされました。1枚1枚から伝わる作者の思いはさまざまであり、撮影時の心理やまわりの状況を想像するのはとても有意義なことだと感じています。
 膨大な作品の中から受賞作品を選ぶことは常に困難を伴いますが、今回は、出口の見えないコロナ禍にあって、元気を与えてくれるような作品をという要素を加えての審査とさせていただきました。1次審査では67作品、二次審査で24作品に絞り込みました。その中から各賞の決定と致しました。
 レギュレーションに関しては、実際に目にした光景とは異なるシーンの合成、公共性のない著作物を含んだ作品、宗教色の色濃く伝わる作品、また、入ってはいけない場所での作品、公共のマナーに反する撮影や危険と思われる撮影による作品などの要素を考慮して慎重に審査させていただいています。応募作品の中にサインが必要かどうかといった写真を見る人の気持ちを配慮する姿勢も重要な事だと思います。ただ、合成などの手法は非常に多様化し、その痕跡を識別するのが困難になってきたと同時に、どこまでを認めるかも見極めが難しくなってきました。基本的には応募する皆さんの作品作りに対する姿勢に頼ることになります。
 受賞された方々もそうでない皆さんも、これからも星空の下で出会う感動やそして葛藤などをかみしめながら、有意義な作品への取り組みを続けて行かれることを期待致します。

大 賞

ソニーポイント 50,000円分

「テント場の上に輝く星屑」ひでげるさん

「テント場の上に輝く星屑」

応募者名:ひでげるさん

審査員講評

翌日の登頂を控えた休憩地点の光景でしょうか?空に輝く北斗の星々と地上のテントの列びが呼応しているようで、一見すると地上のリアルさを打ち消し、非現実の世界に誘うような不思議な感覚を与えてくれます。ソフトフィルターによって北斗の形も明瞭で、単色の星空とカラフルなテントの絶妙なバランスを生み出したといえるでしょう。しかしディティールにはさまざまなドラマが潜んでいるようで、見れば見るほど味わいが感じられる作品です。

特別賞

ソニーポイント 30,000円分

「星のかけらを探しに」Sakuさん

「星のかけらを探しに」

応募者名:Sakuさん

審査員講評

星空に人物を写し込んだ作品は今回も数多く、あわせて4点が入賞作品に含められています。その中でも本作品は画像処理が絶妙で、空、人物、地上景色の表現がほどよいナチュラルさに仕上がり、全体が絶景でありながら柔らかな雰囲気で独特の世界を作り上げています。時には過度になりがちな照明の使い方も慣れた感じさえしますが、これも明るい夏の天の川と明るく輝く木星と土星によってうまくまとめられた感じがします。

αユーザー賞

ソニーポイント 30,000円分

「Starry, Starry Night」ATSUSHI OGAWAさん

「Starry, Starry Night」

応募者名:ATSUSHI OGAWAさん

審査員講評

見事な天の川の下に広がるひじょうに華やかなフィールド、遠方のランドマークも存在感を示し、彩りある作品に仕上がってます。実はこの作品はF2.8 ISO10000 シャッター速度15秒で何コマか撮影し、それを特殊なアプリで合成してノイズ軽減と画質の向上をもたらしています。このアプリは、星の動きを自動で修正して一点に合わせ、地上風景はそのまま合成して双方が動かないという作品を作り出すことができます。わたしは、自然の摂理に抗う撮り方を推奨しませんでしたが、現在はこのようなアプリの普及によってある意味夢のような作品が簡単に撮れるようになり、また、その作品がどのように作成されたかを見分けることすらできなくなっています。それによって生み出された作品をどう評価するかは、もちろん作者の作品作りの姿勢にかかっていると言えるでしょう。ただ、本作品は、過度な色調、トーンの強調がなく、ごく自然で受け入れやすい調子に魅力を感じました。αの広いダイナミックレンジや高感度耐性、そしてFE 16-35mm F2.8 GMの素晴らしい描写が生きた1枚でした。

アストロアーツ
特別賞

ソニーポイント 30,000円分

「朝と夜の境界で」@teaさん

「朝と夜の境界で」

応募者名:@teaさん

審査員講評 審査:株式会社アストロアーツ代表取締役・東京荻窪天文台の大熊正美氏

早春の明け方の南東の空にかかる夏の天の川を広角レンズで捉えた作品。日の出が近づくにつれ、それまで暗黒の夜空にかかっていた天の川が、東の空から順に薄明にかき消されるように消えていく朝の情景を見事に表現しています。消えゆく星空のイメージと東の空を染める朝の光、そして島々のシルエットと、徐々に明るさを増す水面のコントラスト、さらには地平線付近にかかる雲までが、ダイナミックな情景を彩っています。この瞬間に立ち会ってみたいと思わせてくれる作品と言えるでしょう。

入 選

星の共演
「星の共演」
はまやんさん
スノードーム
「スノードーム」
ゆっこさん
宇宙(そら)を撮る人
「宇宙(そら)を撮る人」
上野貴道さん
〜夏のおわり〜 薄明とオリオンが重なる朝に
「〜夏のおわり〜 薄明とオリオンが重なる朝に」
oshinさん
星々の輝く夜
「星々の輝く夜」
ryoさん
月が沈む時
「月が沈む時」
ℇiji'sさん
トマムのペンションの窓から見上げた満天の星空
「トマムのペンションの窓から見上げた満天の星空」
ほしたびさん
タウシュベツ川橋梁と天の川
「タウシュベツ川橋梁と天の川」
けーさん
海の向こうに
「海の向こうに」
しろねこさん
地上の星と空の星
「地上の星と空の星」
稲葉 慎也さん
照らされる冬の星座達
「照らされる冬の星座達」
湯淺 光則さん
浜辺でみんなと星空観賞
「浜辺でみんなと星空観賞」
aidenさん

レンズ交換で表現を工夫してみよう!
~沼澤茂美氏によるレンズ別天体写真講評~

掲載作品:ソニーの写真投稿サイト
αcafe」作品よりピックアップ

広角単焦点

作品名「見上げる空に」 作品名「見上げる空に」
使用レンズ FE 20mm F1.8 G

Point

「見たままの星空の世界を再現」

明るい単焦点広角レンズは、星空の撮影には多用される存在です。早いシャッター速度によって、見たままの星空の世界を凍結するには理想的です。多くの人が同じような角度で横たわる天の川を写しています。多くができるだけ明るく、コントラストの付いた明瞭な天の川を表現するために努力する中で、そのような作品をもくろんで撮影に集まる人達を、自然な天の川の輝きの添景にして、その場の状況を実にリアルに見る人に伝えています。状況を注意深く見つめる姿勢は素晴らしいと思います。

「ソニー αおすすめレンズ」

FE 24mm F1.4 GM/FE 20mm F1.8 G

広角ズーム

作品名「ヴェールの彼方から」 作品名「ヴェールの彼方から」
使用レンズ FE 12-24mm F4 G

Point

「ドラマチックな世界を表現」

12ミリ超広角レンズの作品です。これくらいの焦点距離になると、強いパースペクティブ、人の視覚を超えた画角で非日常的な世界を作り上げてくれます。本作品はドラマチックな空の変化と超広角マジックの相乗効果が、2度と体験することのない星空のドラマを実に印象的に表現しています。F4の明るさと、ISO3200、露出25秒で得られる光量は決して潤沢ではないために、その後の処理で画質は荒れてくるのが一般的ですが、この写真には画質を超えた力を感じます。作品にサインを記す人は少なくありませんが、それも写真の一部になってしまうことも十分考えてください。

「ソニー αおすすめレンズ」

FE 12-24mm F4 G/FE 16-35mm F2.8 GM

望遠

作品名「御蓋の山にいでし」 作品名「御蓋の山にいでし」
使用レンズ FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS

Point

「さまざまな構図から作品を作りこむ」

望遠レンズの被写体は、月や日没、日の出などに集中していますが、明るいレンズであれば数秒で星を点に写すこともできます。もちろん赤道儀を用いれば星空のクローズアップもバリエーションが増えますので、是非挑戦してみてください。望遠レンズは一つの対象に主題を集中できる一方で、端的な構図や単なる現象の記録になりがちです。地上の景色を利用して自分の内面を表現するにはどうしたらいいのか、それはおそらく、レンズを通してさまざまな構図を眺めることから始まります。決して三脚に据えて落ち着いてしまわないように、アクティブに動き回ってください。

「ソニー αおすすめレンズ」

FE 70-300mm F4.5-5.6 G OSS/FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSS

について

株式会社アストロアーツでは、天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」をはじめとするソフトウェア製品の開発、月刊天文雑誌「星ナビ」の出版、デジタルプラネタリウム「ステラドーム」のような企業・団体様向けのサービスなど、幅広く皆様の天文趣味をサポートする事業を行っています。また、日本最大級の天文情報サイトとして天文現象や最新の天文学の話題などもお届けします。
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ステラショット2

天体の位置計算・星図表示と赤道儀やカメラの制御をまとめて行う天体撮影ソフトウェア。専用コントロールボックス「GearBox」を使えばソニーαシリーズ※のカメラをワイヤレスで操作できます。
※対応機種はステラショット2公式ページの「動作環境・仕様」よりご確認ください

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