JUDGE 審査員
天体写真家
沼澤 茂美
Shigemi Numazawa
プロフィール新潟県生まれ。天体写真、天文・宇宙関連のイラストレーション作品を多数発表。「月刊天文ガイド」「月刊星ナビ」をはじめとした天文雑誌や一般写真雑誌、書籍で執筆活動、作品発表を精力的に行っている。NHKの科学番組の制作や海外取材、ハリウッド映画のイメージポスターを手がけるなど広範囲に活躍。著書多数。
コメント美しい星空を見たときの感動とともに、私達は地球の営みがもたらすさまざまな事象を肌で感じます。木々の美しいシルエット、地域のランドマーク、水面に映る星や、肌を刺すような寒風などなど・・。それらは星空の輝きと融合して、独特の夜の景観を作り出しますそれが「星空風景」です。そこに立ち、その状況に対峙し、また会話し、時には自然とのかけひきに興じながら撮影する時、おそらくそれが写真を撮る人にとっての至福の時であるに違いありません。私は、作品を通してそんな状況を共有したいと思います。何に感動したのか、何を伝えたいのか、自然との対話を楽しんだのか、そんな気持ちが伝わる作品をお待ちしています。
そら(宇宙)
寒風が顔を刺すような中で星々の輝きがいっそう増して見える・・。そんな雰囲気が見るものに伝わってきます。冬の天の川の淡さ、シリウスの輝きがのコントラストも絶妙で、それがこの写真主題を明確に見るものに伝えているような気がします。ともすれば、雪が覆った添景は明るすぎたり暗すぎたりとコントロールが難しいものですが、ここではひじょうに良く収まっていて全体の雰囲気作りに寄与しているように感じられます。私はサインがない写真が見たいと感じました。