JUDGE 審査員
ペトグラファー
小川 晃代
Akiyo Ogawa
プロフィールトリマー・ドッグトレーナー資格を保持しペットやのら猫等小さな生き物撮影を得意とする写真家。2006年に動物に特化した制作会社とペット＆キッズ専門の写真スタジオ「アニマルラグーン」を設立。現在はカレンダーやカタログ、写真絵本の撮影をはじめ、写真教室の講師やペットモデルコーディネーターとしても活躍。著書には「ねこきゅう」（東京書店）、「ころころマンチカン」「いぬのココロがわかる本」「ねこのココロがわかる本」（ぶんか社）、「手乗りねこ」「ねこもふ。ごーじゃす」（宝島社）、「ペトグラファーが教える ペットの可愛い撮り方」「ねこの撮り方まとめました！」（日本カメラ社）、「こいぬ」「こねこ」（ポプラ社）他がある。
コメントワンコとニャンコの愛情溢れる一枚を募集します。
素敵なペット写真とは、何よりもその子の個性や性格が感じとれるナチュラルな写真だと思います。さらに欲を言えば主役を引き立たせてくれる背景の選定やフレーミング、そして光を使いこなす事によってより作品の完成度が上がります。
実際私が撮影する時は、例えばワイルド系の野良猫であれば、まずは望遠レンズでその子を観察しながらある程度の距離感を保って撮影したり、人懐っこい子であれば近くで遊びながら撮影したりと、その子の性格にあわせた撮影をしています。
被写体が愛犬愛猫であれば、何よりもご家族である飼い主さんの前が一番自然体で色々な表情を見せてくれるでしょう。良い写真を撮りたいからといって無理強いするのではなくいつものお散歩道での１コマやお家でのくつろぎショット、お出かけ先での楽しい写真等ワンコとニャンコのナチュラルな写真をお待ちしています。
小川晃代氏が教える
犬・猫フォトコン
～撮影の心得～
掲載作品：ソニーの写真投稿サイト
「αcafe」作品よりピックアップ
Point 1
主役と同じ目線で表情を狙ってみる
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作品名「？ゃにだま、んはご」
- ゴロンとリラックスした猫ちゃんが印象的な一枚です。
上から撮るとただの状況写真になってしまいますが、猫ちゃんの目線の高さに合わせて床すれすれにカメラを構える事で表情がしっかりと見える可愛らしい写真に仕上がります。
猫ちゃんとの距離も近いので、可愛らしさに臨場感が加わっていて良いですね。
リラックスした姿をこの距離感で撮るためには猫ちゃんとの信頼関係がなければできません。飼い主さんと猫ちゃんの絆が現われた一枚でもありますね。全体的に明るい室内で逆光気味の光で撮影する事により、毛の輪郭がキラキラと輝いているのも好印象です。
Point 2
遊び好きの子は元気に遊んでいる瞬間を切り取る
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作品名「取ったワン！」
- プラーを取ろうとこちらに突進してきた一瞬を切り撮った躍動感溢れる一枚です。
こちらを見つめる真剣な眼差しが印象的で、蹴り上げられた砂の様子からスピード感を感じられます。望遠レンズによる背景のぼけ味も綺麗なのでより主役が引き立っていますね。速い動きをピタッと止めるためには速いシャッター速度に設定する必要があります。
被写体の動く速さに合わせて適宜設定しましょう。またAF-Cや瞳AFに設定する事で、元気に動き回る被写体にピントを合わせ続け、決定的瞬間を逃さずに撮る事ができます。
Point 3
背景も意識して余計な物を入れずにフレーミングする
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作品名「桜が舞う日」
- 素晴らしいシチュエーションとベストなフレーミング、春の空気感を感じる優しい色合いについつい見とれてしまう作品です。
満開を過ぎた時期と風の吹いた状態が合わさらないと撮れない桜吹雪を見事に捉えています。
満開に咲いた桜並木はいつも人がいっぱいいるのですが、これだけ広い構図でありながら余計なものを入れ込まずに撮っているのも素晴らしい。きっと撮影する日時や天候、ロケーション等も全て計算して撮影に挑んだのだと想像します。絵に描いたようなシーンで、吸い込まれてしまうような感覚に陥るとても美しい一枚です。
