審査員選評（野口 純一氏による代表コメント）

映画や童話の世界に迷い込んでしまったかのような世界観を感じる一枚です。深い森を抜けてたどり着いた、夢の世界を連想しました。画面の多くを樹々で覆いその隙間から夕焼け、観覧車、紙飛行機を飛ばす少年をシルエットで覗き見せることで、見ている者のいる世界と分離された別世界感を生み出しています。この作者の世界をもっともっと観たいと思わせてくれる傑作ですね。

審査員選評（萩原 れいこ氏による代表コメント）

独創性が光る作品です。夕暮れの空を大胆な影のシルエットで縁取り、浮かび上がる観覧車と子供と紙ひこうき。まるで夢の世界に迷い込んだような世界観です。子供の仕草も良いですね。きっと何度も紙ひこうきを飛ばして撮影したことでしょう。撮影者のセンスと技術、モデルとのチームワーク、夕焼けのチャンス。全てが備わって完成された芸術的な作品です。