JUDGE 審査員

動物写真家
小原 玲
Rei Ohara
プロフィール東京都生まれ。茨城大学人文学部。写真週刊誌「FRIDAY」の専属カメラマンの後、フリーランスの報道写真家として天安門事件、湾岸戦争、ソマリアの内戦など海外の紛争地を取材。天安門事件の写真は米国「LIFE」誌の「The Best of LIFE」に選ばれた。1990年アザラシの赤ちゃんとの出逢いを契機に動物写真家に転身し、以後シマエナガ、アザラシ、プレーリードッグ、ホタルなどの写真集を多数出版。近著に「シマエナガちゃん」「アザラシの赤ちゃん かわいいのヒミツ」(講談社ビーシー)、「シマエナガちゃんの日々」(ワニ・プラス)、「Kiss!」(小学館)など。
コメント野鳥の写真というと、背景の良い場所の枝に止まって、姿形をはっきりとさせた、図鑑のような写真が多かったのですが、それらは望遠レンズやピント合わせ、速写性に制限があった時代のものと思っています。AF性能が向上し、トラッキングAFや秒20コマの高速連写ができるようになった時代の野鳥写真にはもっと可能性があっていいと考えています。「こんな野鳥写真があったのか」と驚かせてくれるような斬新な作品に期待しています。もちろん美しさで見せる古典的な撮り方も大歓迎です。

野鳥写真家
山田 芳文
Yoshifumi Yamada
プロフィール写真家。「100種類の鳥よりも1種類を100回」をモットーに野鳥を撮り続ける。撮った写真はカメラ雑誌や児童書、自然保護団体の会報誌などで発表。ライフワークは鳥がいる風景写真。著書に『写真は「構図」でよくなる!すぐに上達する厳選のテクニック23』(エムディエヌコーポレーション)、『野鳥撮影術』(日本カメラ社)など。
コメント 前回はたくさんの人からご応募いただきました。見事な瞬間をとらえた写真やまるで絵画のような芸術的な写真など皆さん力作揃いでしたが、少し残念なことがありました。それは、ピンぼけやブレぼけの写真が少なくなかったことです。鑑賞する側は写真を見て、その写真が持つ物語に入っていきます。が、意図のないピンぼけやブレぼけは、写真が持つ物語に入っていくのをブロックします。合わせるべき位置にピントを合わせてブレないように撮ることは今も昔も変わらない土台となるスキルで、私がもっとも大切にしているところでもあります。きっちりとピントを合わせられるよう撮影してみてください。
野鳥の写真であれば、どのようなタイプの写真でも構いません。心に響く何かがあれば、荒削りでも大いに結構です。皆様の力作をお待ちしております。
GUEST JUDGE ゲスト審査員

タレント
高柳 明音(SKE48)
Takayanagi Akane
プロフィールAKB48の姉妹グループとして、名古屋・栄を中心に活動するSKE48のメンバー。
2009年に行われた第二期オーディションに合格。飼っている鳥の鳴き声から“ちゅり”の愛称で親しまれる。
SKE48全てのシングル曲で選抜入りするなど、SKE48の中心メンバーである一方、AKB48シングルにも多数参加している。
AKB48選抜総選挙での最高順位は14位で、過去2回選抜入りを果たしている。
先日行われた公演にて2020年春にSKE48を卒業することを発表。2020年3月15日に横浜アリーナでの卒業コンサートが決定している。
近年女優業にも本格的に挑戦し、アイドルとしての枠を超え、テレビドラマ、映画、舞台などの出演多数。
女優やラジオパーソナリティーとしてもマルチに活躍中。
プライベートでは、自他ともに認める大の鳥好きで、5羽のインコを飼っており、バードライフアドバイザー3級の資格を持つ。
また、趣味のカメラは写真展を開催するほどの腕前で、主に高柳とりふぁみりーを撮影した写真を展示する『I♡BIRDちゅりかめら展』を開催している。
鳥好きが高じて、沢山の鳥好きさんと鳥の輪を広げたい!という想いからTwitterにて鳥専用の“鳥アカ”を作り、鳥好きさんとの交流を図っている。
コメント今回ゲスト審査員として参加させていただくことになりました高柳明音です。インコ 5羽が家族にいる大の鳥好きです。沢山可愛い鳥さん達の写真が見られるのをとても楽しみにしています!よろしくお願いしますっ!
小原 玲氏、山田 芳文氏が想う
素敵な野鳥写真とは
掲載作品:ソニーの写真投稿サイト
「αcafe」作品よりピックアップ
Point
「カワセミの給餌の瞬間を見事に捉えた1枚」
Point
「いわゆる飛びモノだけが動感表現ではない」
-
作品名「岩うつ波にも動じず(ウミネコ)」
- 波の音が聞こえてきそうな作品です。α
cafeに素晴らしい作品は他にもたくさんありましたが、60秒間凝視した後、目を閉じて作品の中に入っていけたのは、ほんの少しだけでした。この作品は「機材の力で撮れました」感がなく、「撮った写真を感じてね」感があるいい写真だと思いました。内容性に乏しい写真はメッキと同じで、はがれます。ですが、この作品にはしっかりとした芯があり、物語があるので、じわりじわりと心に響いてきます。
一見、動きのない写真に見えますが、波(動)と主役のウミネコ(静)が対比させられていて、動きを感じ取れます。1/2000秒という高速シャッターで写し止められていますが、作者はスローな時間を表現したかったのではないか、と想像します。