これはわたしが東京カメラ部の“10選”に選出された一枚。
もちろん、10選を狙って撮ったわけではない。
家族の協力があって撮れた一枚――。

家族で訪れた上野動物園を後にし家路につこうとしたとき、ふと空を見上げた。
「きれいな茜色に染まりそう」、そんな予感がした。
同時に「絶対にこの瞬間を逃したくない」という気持ちがわいた。
気がついたら妻に「スカイツリーを撮りたい」と言っていた。
OKの返事をもらい、スカイツリーへ向かった。
押上駅から撮影地まで走り、夢中でシャッターを切った。
そして、この一枚が生まれた。

今見ても荒削りな一枚。
だけど、わたしの写真でもっとも多くの方が目にした一枚。
真を写す「写真」――。
この一枚には家族の協力までもが映し出されているような気がする。
だからこそ多くの方の目にとまり、10選に選出されたのだと思う。
これからもそんな写真と向き合い、わたしを表現し続けていきたい。